葉酸を摂り過ぎるとどうなるの?&葉酸と一緒に摂ると良くない成分って?
葉酸が妊娠中に必要不可欠な栄養素であると言うことを知っている方は、数多くいるかと思いますが葉酸の過剰摂取によって、引き起こされる副作用や葉酸と一緒に摂取してはいけない成分などについては詳しく知らないと言う方は多くいるかと思います。
そこで今回は、葉酸に関するよくある質問にお答えしていきたいと思います。
葉酸を過剰に摂取するとどうなる?
妊娠が発覚すると先ず真っ先に摂らなければならない栄養素と言えば葉酸です。
葉酸は細胞分裂を促す作用に優れている為、胎児の正常な発育には欠かせない栄養素であり、特に胎児の細胞分裂が活発になる妊娠初期は積極的に葉酸を摂取する必要があります。
しかし、葉酸の摂り過ぎによっては、逆に胎児に悪影響が及んでしまう恐れがありますので注意しましょう。
葉酸は水溶性のビタミンの一種ですので、食品から過剰に摂っても不要な葉酸は尿として排出されますので、心配はありません。
葉酸の過剰摂取が危惧されているのは葉酸サプリによる摂取の場合です。
妊婦に必要とされる1日の葉酸サプリ量は400μg、摂取の上限は1日1000μgです。
1日1000μg以上の葉酸を摂取すると以下の副作用が生じる恐れがありますので、注意しましょう。
- 不眠
- 食欲低下
- 吐き気
- 浮腫み
- アレルギー
- 皮膚の痒み
また海外の研究報告によると毎日、1日1000μg以上の葉酸を摂り続けることで、お腹の赤ちゃんが喘息になるリスクが高まると言います。
「葉酸サプリ+葉酸が多い食事」によって、葉酸の1日の上限量、1000μgを超えてしまうのではないかと心配する方も多いかと思いますがサプリメントに記載してある1日の摂取量をきちんと守れば大丈夫です。
食品から摂る葉酸は、水や熱に弱いので多くが失われやすく、また吸収率が悪いので、葉酸サプリを飲んでも1日の葉酸摂取量が1000μgを超えてしまうことはまずありません。
過剰摂取を心配するあまり、葉酸の摂取を控えてしまうと胎児の先天性異常(神経管閉鎖障害)のリスクは高まりますので、しっかりとサプリで補充していきましょう。
葉酸と一緒に摂取してはいけない成分はあるの?
妊娠が発覚し、葉酸を摂ろうと思うけど、葉酸と他の成分の併用は大丈夫?
と、心配する方は多くいます。
葉酸の効果をしっかりと得る為にも葉酸と一緒に摂っては良くない成分について、しっかりと知っておきたいですよね。
葉酸と一緒に摂っては良くない成分は以下の通りです。
- カフェイン
葉酸を手軽に摂れると多くの妊婦さんに人気なのが葉酸サプリです。
葉酸サプリは食品に含まれる葉酸と異なり、体内利用率が高いのが魅力です。
しかし、紅茶や緑茶、コーヒー、ウーロン茶、ココアなどのカフェインが入っている飲み物と一緒に飲むと葉酸の吸収が妨げられ、せっかくの葉酸サプリの効果が半減してしまいますので、必ず、お水orぬるいお湯で飲むようにしましょう。
- アルコール
アルコールを過剰摂取すると肝臓はアルコールを分解するのに忙しくなります。
結果、葉酸を代謝しきれず、葉酸の吸収率がダウンしていきます。またビタミンB12もアルコールの代謝に消費されていきます。
- ニコチン
タバコを吸うと血中のニコチン濃度は一気に高まる為、血中の葉酸濃度は一気に低下します。
いくら葉酸を摂ってもタバコを吸い続ければ葉酸濃度は低下し続け、流産・先天奇形などのリスクは高まり続けることになりますので、妊娠中は禁煙に努めましょう。
また以下の薬と一緒に摂ることでも葉酸の効果が半減してしまう事があります。
- 抗てんかん薬(フェニトイン、カルバマゼピン、プリミドン)
- 高コレステロール血症治療薬(コレスチラミン)
- 関節リウマチ治療薬(メトトレキサート)
- 抗生物質製剤(クロラムフェニコール)
- 睡眠薬(バルビツール)
- 経口避妊薬(ピル)
上記の医薬品を服用する場合、4時間以上、経過してから葉酸を摂取すると良いでしょう。
誤って、一緒に摂ってしまわないように朝は薬、夜は葉酸サプリなど毎日、服用する時間帯を決めておくと良いでしょう。
それでも心配な場合は、医師や薬剤師に相談してから服用してください。