燕の巣加工品とは
ツバメの巣加工品とは古くから中国で高級食材や漢方の材料として食されていたツバメの巣を、その美容成分に着目して食材以外に利用した加工製品のことです。
食用となるツバメの巣は、アナツバメによって、自らの唾液を吐いて固めて作られたもので「燕窩(えんか)」と呼ばれています。アナツバメは日本で見かけるツバメとは生物学的に全く別系統の鳥で、アジアの一部地域にしか生息していませんので、ツバメの巣もごく限られた地域でのみ採取することができる貴重な食材です。
こうした食用のツバメの巣には3種類あります。
「草燕」と呼ばれるものは、草を繊維状に編み込んで作られた巣で、アマツバメの唾液は巣全体のわずか5%以下しか含まれていません。
「毛燕」と呼ばれるものは、燕の毛を使用して作られた巣でアマツバメの唾液は巣全体の45%程度です。
「金糸燕」と呼ばれるものは、巣全体のほとんどが唾液でできています。幅3~5cm、長さ6~10cm程度の大きさで甲のような形状をしており、色の白いものほど上質であるとされていますが、ツバメの巣が美容や健康に良いとされるのは、アマツバメの唾液に含まれる成分が理由ですので、当然「金糸燕」が最高級品となります。一説には秦の始皇帝や楊貴妃や西太后も不老不死や永遠の美貌を求めて毎日のように食したと言われています。
ツバメの巣には、タンパク質や核酸に次ぐ第3の生体物質である糖鎖という栄養素が豊富です。糖鎖は通常の食事から補うことが難しい栄養素で、内臓器官を強化する、免疫力を高める、自然治癒力を高めるなどの健康作用があります。また糖鎖以外含まれている成分には保水力を高める、皮膚の新陳代謝を促進するなどの美容効果があります。
こうした健康・美容に効果的な成分が科学的に研究されるに従って、食材として直接摂取する以外の利用法が研究開発されていきました。その結果、現在ではジャムやゼリー状の食べ物やサプリメント、美容ドリンク、全身用の美容クリームなど、様々なツバメの巣加工品が登場しています。