ミネラルイーストとは
ミネラルイーストのイーストとは酵母のことです。ミネラルイーストとは酵母を培養するときに硫酸塩や炭酸塩などと結合している無機ミネラルを酵母に取り込みことで、天然のミネラルを有機化し酵母内に存在するミネラルの含有量を高めたものになります。これによってミネラルの吸収力を2~3倍まで高めることができ、より効率よく摂取できるようにビタミンなども同時配合しているものもあります。
もともとミネラルイーストに含まれているミネラルの多くは、タンパク質や核酸と結合した形で自然にも存在しています。自然に存在するミネラルイーストで一番よく知られているのは牡蠣で、亜鉛が含まれています。ミネラルイーストは欧米諸国でかなり早い時期から研究が始まり、すでに30年以上も使用されていて、クロム酵母に含まれるクロムが血糖値を下げる効果があることが報告されています。
ミネラルイーストに使用されている酵母はビール酵母や食用酵母などです。またミネラルイーストとして酵母に取り込まれることの多いミネラルは亜鉛などです。亜鉛は微量ミネラルといわれるもので、人体に必要ではあるけれども体内の存在量が少なく、一日の摂取必要量も少ないミネラルのことです。亜鉛は微量ミネラルの中でも最も欠乏しやすいミネラルのため、ミネラルイーストに取り込まれることが多いのです。
亜鉛の欠乏症としては味覚障害が最も有名ですが、成長への影響も大きく、妊婦が亜鉛不足を起こすと胎児の成長不良などが引き起こされますし、思春期であれば第二次性徴が遅れたりしてしまいます。またクロムもミネラルイーストに取り込むことが多いのですが、血糖値を下げる効果のほか、亜鉛と協力して働くミネラルであるため亜鉛と一緒にミネラルイーストに取り込まれます。その他にも必須ミネラルの1つであるセレンなどもセレン酵母として多く存在し、活性酸素から体を守る働きがありますが、セレンはミネラルの中でも毒性が強いため過剰摂取には注意が必要です。