葉酸をとり過ぎても体に悪影響は出ない
葉酸の過剰摂取は起こるのか
葉酸はビタミンの中でも「水溶性ビタミン」であり、水に溶ける性質があります。水溶性ビタミンである葉酸は、仮に過剰に摂取した場合でも尿とともに体外に排出されます。ただし、尿での排出が間に合わないほど短期間に大量に摂取した場合は過剰摂取による症状が現れる可能性があります。
葉酸の1日の摂取量の目安は400μg(マイクログラム)です。一般的な葉酸のサプリメントは、1日の服用の目安を守っていれば葉酸の摂取量は400μgを大きく超えることはありません。しかし、葉酸は食べ物からも摂取することができますので、場合によっては過剰摂取になる可能性は否めません。
葉酸が多く含まれる食材
葉酸が過剰摂取になる目安は1000μgであり、1日の摂取量の目安の2倍以上です。そして、葉酸を多く含む食材としては鶏や牛のレバーで、鶏レバーは100gあたり1300μg、牛レバーは1000μgで、100g食べただけで過剰摂取量を超えてしまいます。
しかしながら、毎日100g以上のレバーを食べることもないですし、葉酸含有量上位の食材はウニやモロヘイヤといった、毎日食べることはないであろう食材ばかりでありです。あとは焼き海苔などにも多く含まれていますが、乾燥しているため毎日食べる量では過剰摂取にはなりません。そのため、食事による過剰摂取は基本的には起こりません。
葉酸の過剰摂取はサプリの飲みすぎ?
では、どのような状況において葉酸は過剰摂取を起こすのか。それはサプリの飲み過ぎが原因であると考えられます。基本的に葉酸のサプリメントは1日の摂取量を守れば400μg前後の摂取量になりますが、毎日その3倍の量を飲み続けていれば1200μg前後になり、過剰摂取になります。もしくは、毎日のように葉酸が多く含まれたレバーなどの食材を食べている場合です。
葉酸を過剰に摂取して排出が追いつかない場合に起こる症状は、「発熱」「かゆみ」「蕁麻疹」などです。しかし、葉酸の摂取量が極めて多い場合だと呼吸障害を引き起こす可能性があります。発熱や蕁麻疹とて、妊娠中のデリケートな体においてはどのような弊害を引き起こすかわかりませんから、過剰摂取は控えなければなりません。
どうすれば過剰摂取が起こらないかと言えば、基本的にはサプリの用量を守れば問題ありません。レバーを食べたいのであれば、その日はサプリを飲むことを控えたほうが無難でしょう。食べる機会の多い食材の中で葉酸が多いものは「卵(卵黄)」「納豆」「ほうれん草」などが挙げられますが、100gあたり120~140μg程度ですから、用量を守っていればサプリと併用したとしても尿と一緒に排出されるレベルで済むでしょう。