ビタミンEとは
ビタミンEはトコフェロールとしても知られ、αやβ、そしてγにδの4種類がある脂溶性ビタミンの1つです。しかし、人体に対して示す活性力はおよそαが67%、βが26%、γが7%、δが1%以下とかなり差があります。ここではαトコフェロールについて紹介します。
ビタミンEは老化を防ぐビタミンとして知られていますがその他にもいくつか重要な働きをしています。
1つめは抗酸化作用です。ビタミンEはビタミンCやβ-カロチンと同じく、活性酸素の働きを抑制する抗酸化ビタミンです。不飽和脂肪酸が活性酸素によってさびると老化の進行やガンの誘発などの原因になるとともに、動脈硬化・心筋梗塞などの生活習慣病の原因ともなります。
2つめは肌のしわやしみを予防する効果です。紫外線によって発生する活性酸素を抑制することで、肌を良い状態に保ちます。またビタミンEはしみやそばかすの原因となるメラニンを体外に押し出すターンバックそのものを促進させる働きもしています。
3つめは溶血性貧血の予防です。赤血球膜は不飽和脂肪酸で形成されているので、活性酸素が活発になると酸化が進みます。そうすると、赤血球が壊れて数が減少してしまい溶血性貧血の症状が現れてきます。ビタミンEは抗酸化作用で活性酸素のを抑制され、赤血球の減少を抑えています。
4つめは血行を良くする働きです。ビタミンEは自律神経に働きかけて、毛細血管を拡げて血行を良くします。そのため、血行不良が原因の肩こり・頭痛・冷え性などの症状を緩和してくれます。
5つめは生殖機能の維持です。ホルモンの分泌を司る自律神経の働きを活発にすることで生殖機能を維持・改善するとともに、ステロイドホルモンと呼ばれる男性ホルモン・女性ホルモンの代謝を助けます。そのため、男性の場合は精力減退、女性の場合は更年期障害の予防・軽減などに効果があります。
ビタミンEは油脂類、種実類に多く含まれています。
どちらもそれほど大量に摂取できる食品ではありませんが、もともとの含有量が多いため少量でも欠乏症などの心配はあまりありません。その他では魚の肝や卵などが挙げられます。