ステアリン酸Caとは
ステアリン酸Caとはステアリン酸カルシウムのことです。主としてステアリン酸とパルミチン酸のカルシウム塩で、6~7%のカルシウムを含んでいます。体内ではほとんど吸収されないと考えられているので、安定剤・増粘剤・固結防止剤・フレーバー付与補助剤などとして利用されている食品添加物です。また医薬品の錠剤の滑剤としても医薬品の規格基準書に掲載されています。食品に広く利用されているほか、化粧品のファンデーションや薬剤などにも利用されています。ステアリン酸カルシウムの形状は白色の粉末で滑らかな感触をしており、水・アルコールなどにはほとんど溶けません。パーム油やヤシ油などが主原料です。
ステアリン酸カルシウムの原料であるステアリン酸は動物性及び植物性脂肪で最も多く含まれている飽和脂肪酸で、生体内に見られる高級脂肪酸の1種です。飽和脂肪酸は20種類以上あり、短鎖脂肪酸・中鎖脂肪酸・長鎖脂肪酸に分かれています。ステアリン酸は長鎖脂肪酸にあたります。脂肪酸とは炭素・水素・酸素から成っているロウや油脂や脂質を構成している成分のことです。
ステアリン酸には、大きく4つの働きがあります。
1つはコレステロール値を上げる効果です。コレステロールの基となり、体内のコレステロール値を上昇させます。善玉コレステロールは血管内の余分なコレステロールを肝臓に運んでくれますが、悪玉コレステロールは血管内にたまってしまうので、摂取量には注意が必要です。
2つは脂肪を蓄積する効果です。体内からリンパ管や静脈を通ってエネルギーとなったり、余ったエネルギーを内臓脂肪や皮下脂肪として体内に蓄積します。
3つはエネルギーを生成する効果です。十分にエネルギーが供給できないときに、体内に蓄えられている脂肪を必要に応じてエネルギーへと変換します。
4つは脳出血を予防する効果です。血管を補強する作用があり摂取量が少ないと脳出血や脳卒中を引き起こす恐れがでてきます。