クエン酸とは
クエン酸とは、柑橘類や酢に含まれる酸味成分の1つです。柑橘系の果物や梅干しなどを食べると酸っぱさを感じますが、これがクエン酸です。食品添加物の酸味料・酸化防止剤・ph調節剤などに利用されています。
クエン酸は大きく4つの働きがあります。
1つめはエネルギーの生産です。エネルギーは生きていくうえで必要不可欠なものです。エネルギーを作り出す仕組みをクエン酸回路ということからも分かるとおり、クエン酸はエネルギー代謝経路となるクエン酸回路を活性化させる働きがあり、それによってダイエットにも効果があります。
2つめは疲労回復効果です。人の体はもともとアルカリ性ですが、疲労がたまると酸性に傾きます。これはブドウ糖が分解されたあとに生まれる乳酸などが多く蓄積されることが原因です。クエン酸がクエン酸回路を活性化させることで乳酸の生成を抑制するため、疲労回復に効果があります。また乳酸は筋肉痛の原因となることから、筋肉痛の防止にも効果があります。
3つめはミネラルの吸収の促進です。人体には10種類以上のミネラルが必要となりますが、ミネラルは単体では吸収されにくい栄養素です。クエン酸はミネラルの吸収を助ける働きがありますので、同時に摂取することが望ましいとされています。
4つめは痛風に対する効果です。痛風の原因である尿酸は、通常であれば尿と一緒に体外に排出されます。しかし代謝異常が起こると体内に残ってしまい、体内の尿酸値が高まることで痛風の症状が引き起こされます。尿酸は尿が弱酸性であると尿に溶けやすくなりますが、クエン酸は尿を強酸性から弱酸性へと変える働きがあるため、痛風に効果的だといわれています。
その他にも、食欲増進、肝臓病の改善、血流の改善、美肌などがクエン酸の効果とされています。
クエン酸は先に挙げたとおり、柑橘類や酢や梅干しに多く含まれています。クエン酸は酸味成分ですので、酸っぱいと感じるものほど含有量が多いといえます。