ヒアルロン酸とは
ヒアルロン酸は皮膚・軟骨・臓器・脳・動脈など体内の様々なところに存在していますが、主に皮膚の表皮と真皮・軟骨・目の硝子体に多く存在しています。一番の特徴は優れた保水力で、わずか1gで6リットルもの水分を保つことができます。
ヒアルロン酸は大きく3つの働きがあります。
1つめは美肌効果です。ヒアルロン酸は皮膚の真皮の部分に含まれていて、コラーゲンなどのタンパク質をつなぎとめる役割がありますが、年齢を重ねると徐々に量が減ってきてしまい、それによって肌の弾力や潤いが失われてしまい、肌の乾燥や肌荒れがおこり、しみやたるみが目立ってきてしまいます。ヒアルロン酸を補うことで肌のはりと潤いを維持することができるため、アンチエイジングの成分の1つとして注目を集めています。女性用の化粧品やサプリメントが多く存在するほか、美容外科や整形外科での手術にもヒアルロン酸注射として利用されています。
2つめは目の潤いを保つ効果です。目は体内の臓器のなかで唯一直接外気にさらされているため、他の臓器に比べて乾燥しやすい上に、硝子体の99%は水分でできています。ヒアルロン酸は粘り気のある成分のため、涙を角膜の表面につなぎとめることができるため、涙が乾燥を防ぎ、角膜を傷つけないためのクッションの役割を果たします。また、ヒアルロン酸は涙にはありませんが、涙の成分とよく似た性質を持っているため点眼薬にも取り入れられていて、ドライアイの予防・改善にも効果があります。
3つめは関節痛の軽減です。関節の間でクッションの役割を果たしている軟骨にもヒアルロン酸は含まれていて、軟骨の形成に関与し、関節のスムーズな動きを助けています。加齢などにより軟骨がすり減ることで骨同士がぶつかり、痛みや炎症を引き起こしてしまうのが関節痛ですが、ヒアルロン酸を軟骨に補うことで症状が緩和され、軟骨の形成も増加します。
ヒアルロン酸は人以外の生物でも人と同じ場所に存在しています。そのため、ヒアルロン酸を多く含む食品は魚の目玉・鶏のトサカ・フカヒレ・豚足・鶏皮・うなぎなどが挙げられるほか、ぬめりのある海藻にも多く含まれています。